トラクサスのMagnum 272トランスミッションを搭載するモデルは4シリーズあります。
・BANDIT レーシングバギー
・RUSTLER トラックバギー
・STAMPEDE/MONSTER JAM モンスタートラック
・SLASH ショートコーストラック
いずれも、オフロードカーでありフィールドを選ばずに走れますが、
同じトランスミッションを搭載しながらも、シャーシやサスアームなどの違いで、
その走りにも大きな違いを生んでいます。
4シリーズに共通すること、
それは、基本がRTR(Ready to Run/Race)であり、組み立てキットが用意されていないこと。
そして標準装備の受信機やサーボは、防水仕様となっている点です。
このため、水溜りであろうと、川であろうと、ガンガン突っ込んでいけます。
TRAXXAS BANDITのカタログより抜粋。
写真のように水溜りでもガンガン走れる。
またシャーシやサスアームは非常に堅牢で、横転、側転、壁へのクラッシュで
破損することは非常に稀有であり、タミヤ車のようにビクビクしながらドライブせず、
ガンガン、カッ飛ばしていけるRCなのです。
※もちろんクラッシュで全く壊れないワケではありません
上記の説明だけ読むとホビーではなく、トイラジコンのように思われるかもしれません。
しかし、シャーシやギヤボックスは、堅牢な上に本格派であり、立派なホビーラジコンです。
VXLモデルなら、RTRでありながら60mph(約100km/h)という超ハイスピード走行も可能であり、
タミヤ製のRTRとは全く性格の異なるRCなのです。
さすが100km/h走行でクラッシュすれば、無事とは限りませんが、
破損する確率は、他メーカーに比べて格段に低いことは断言できます。
言い換えれば100km/hを出すためのシャーシやサス、ギヤボックスを備えているわけです。
TRAXXAS SLASH VLXのカタログより抜粋したもの。
標準で40mph(約64km/h)、オプションのバッテリーとギヤ交換により100km/hに到達。
日本で高速走行を目指す場合、まずは軽量化という方向を考えると思います。
しかし、TRAXXASは全く逆のアプローチを取っています。
つまり、TRAXXAS製品の車重は比較的、重いのです。
シリーズ中、もっとも軽量なBANDITでも1.7kgあります。
重量のほとんどはシャーシやサスであり、足腰を丈夫にすることで
100km/hに耐えられる身体を用意し、そこに100km/h出せるESCやモーターを載せるという発想です。
驚くことに、最も車重の重い、SLASHは2.5kgを超えますがVXL仕様でも60mph(100km/h)を可能としています。
(5000mAhのバッテリー、3cellのLi-poが必要になりますが)
BANDITは、レーシングバギースタイルを踏襲しているため、4シリーズ中、
もっとも軽量、狭いトレッド、低い車高という特徴があります。
アソシやLosi、yokomoやタミヤ、京商など、レーシングバギーメーカーは数多くありますが、
それらのマシンと比べても遜色ない仕様となっています。
若干、重心が高いためハイエンドで高レベルなレースでは活躍できないようですが、
草の根のサンデーレースなら、腕次第で十分、上位に行けるポテンシャルを持っています。
RUSTLERは、日本ではトラギー(トラックバギー)、海外ではトラックと呼ばれるジャンルの製品です。
ボディからはみ出した、大きなタイヤにスリムなトラックボディを載せて豪快に走る、
それが、RUSTLERです。
基本シャーシはBANDITと共通ながら、前後のサスアームが長くすることでトレッドが広くなっています。
STAMPEDEは、モントラ(モンスタートラック)というジャンルの製品です。
RUSTLERより高い車高、広いトレッド、大きなタイヤで、
荒地をガンガン走れるトラックです。
車高が高く、重心も高いため高速走行でのコーナリングは不得手ですが、
全体のサイズが大きくなっているため、迫力はRUSTLERよりもあります。
2011/6月発売の新製品。
Monster Jamは、Monster Jam競技に登場するモンスタートラックのレプリカです。
そのベースはSTAMPEDEをベースにボディやタイヤを専用とすることで、Monster Jamの迫力を得ています。
SLASHは、USAで人気のSCT(ショートコーストラック)競技で実際に走っている、
トラックのレーシングカーです。
RUSTLERをさらに一回り大きくした感じで、タイヤがボディ内に収まっているのが特徴。
さらにスキッドプレートでロードクリアランスを確保。
その結果、STAMPEDEの走破性、RUSTLERの安定性を兼ね備えたモデルになっています。
十分に確保されたダンパーストロークで、
ロールしながら、ドリフトしてコーナーを飛び出す様子は、迫力満点。
一度、体験してしまうと病みつきになる面白さ。
ところが、日本ではあまりTRAXXAS製品を走らせてる人がいません。
日本代理店もあるというのに・・・。
その要因の一つは、オフロード競技の幅が狭いことにあると思います。
つまり、トラギーやSCTのレースが少ないのです。
サーキットに通う人の多くは、ショップ等が主催するレースへの参加を目的としているため、
当然、そのレギュレーションに沿ったマシンが中心となるのは必然。
大抵の場合、2WD/4WDのバギークラスのみ、そこにOLDカーが加わる程度で、
トラギーやSCTがメインになることが、少ないのです。
レースが少なければ、当然ながら、SCTもトラギーもそれほど売れないわけです。
しかし、SLASHのSCTは、本当に面白い。
こんな面白いと感じたのは、初めてタミヤのバギーを走らせた時の感動以来かもしれない、
そう思えるほど、面白いのです。
なんだか、SCTの話になってしまいましたが、
ともかく、TRAXXAS製品に少しでも興味を持って貰おう、
また、TRAXXAS製品の少ない情報を少しでもカバーして、
もっと、TRAXXASユーザーが増えるといいな・・・そう思い、
このサイトを立ち上げた次第です。
|